外装修理のあれこれ
バイクに於いて、皮膚と言える部分が「外装」です。
外装というのはバイクの見た目を支える部分として重要であると同時に、当然性能に対しても影響を与える部分となります。
もし外装に大きな問題が発生してしまえば、車体がバランスを崩し、他の部分に負担が掛かってしまうことも考えられるためです。
それでは、外装のメンテナンスを行う場合の方法について、それぞれの目的別に簡単に紹介します。
一つ目に紹介するのは「えくぼ」の修理です。
それほど大きな凹みではないものの、少しだけ凹んでしまっている、というような状態のことを「えくぼ」といいます。
このえくぼの補修を行う場合には、「板金半田」を使うのが良いでじいう。
半田ごてといえば、電気系統の修理に用いられるものだと考えられがちですが、実際にはこういった方法にも利用することができます。
まず、修理を行いたい部分にフラックス剤を塗布しましょう。
えくぼ部分だけではなく、周囲にも広く薄く塗布するようにするのがポイントです。
この上に、ガストーチで加熱していきます。
ある程度の温度になると表面が沸いたような状態となるため、そうしたら加熱をやめます。
この状態になったら、板金半田を修理したいえくぼ部分の凹みに近づけ、トーチで温めます。
段々と半田がか溶けていくため、これをえくぼに入っていくように調整します。
加熱しすぎると動かなくなってしまうため、適温を保つように注意するようにしましょう。
えくぼに十分な半田を流しこんだら、一度冷却を行い、冷却された後にタガネで必要ない部分を除去するようにします。
シートの補修
外装の一部であり、同時に自分が乗ることになる座面でもあるシートは、バイクの乗り心地に大きく影響を与える部分です。
そこでここでは、シートが反り返ってしまっている状態の時に、どのように補修をするのかについて紹介します。
年数が経ってくると案外大きく変形をしてしまうことがあり、乗り心地が悪くなってしまいます。
大抵の場合、シートは先端部分が薄くなり、タンクから離れてしまっている状態となります。
こうなってしまったら、一度シートを取り外して、ステープルを抜き取っていきます。
内部には寄ってしまっただけで、余っているスポンジ材がまだ残っているため、ステープルを外したら内部からスポンジ材を一部取り出し、修正したい部分に寄せていくようにします。
必要な分を寄せ終わったら、タッカーを使って新しいステープルを打ち込み、元通りにしていきます。
タッカーは安い工具ではありませんが、バイク修理においては様々な場面で役立つため、持っておいて損はありません。
シートの補修は、言ってしまえばこのタッカーさえ有れば難しいことはありません。