初心者からマニアまで
原付の改造は、改造を手がける人間にとっては基本でもあり究極でもあります。
まず原付は他の排気量に比べ、いろいろなコストが安く、車種によっては社外パーツも豊富にあります。
そして単気筒ですので部品数も少なく機械的にもシンプルな構造ですので、専門家でなくとも自分で改造することもそう難しくはありません。
そのため入門者からその道のプロの人まで、幅広い人に親しまれています。
原付の排気量での改造レースも行われていますが、これはもちろん公道での使用は認められていません。
またレースやサーキットを知らない方は、レース仕様だから何をやってもOKと勘違いしている方もいることと思いますが、それは違います。
レースには改造規定という車検もありますし、サーキットでも騒音規制はあります。
機械の限界で走るだけに、安全基準は公道より厳しいといっても過言ではありません。
ただ公道と違うのは、走るということに特化しているということだけなのです。
原付の区分
原付は正確には原動機付自転車で、自動二輪ではありません。
125cc以下は、交通法規上は小型自動二輪なのですが、道路運送車両法では原付2種という区分になり、ある意味特殊なカテゴリーでもあります。
どちらの場合においても、普通自動二輪以上の車両に比べ、比較的規制も緩やかな車種です。
これは原動機付「自転車」というのが、理由です。
モペットというのをご存知でしょうか。
モペットというのはまさに原動機付自転車で、ペダルのついた自転車に原動機がついたものです。
日本における原付の代名詞、ホンダスーパーカブ。カブと呼ばれているかたも多いと思いますが、カブは別にあるのをご存知でしょうか。
カブというのはもともとホンダがモペットのように自転車に補助エンジンをつけたもので、その補助エンジンがカブとして売り出されました。
つまり原付というのは、自動二輪に比べ法規が少なく、そのため改造もある程度は認められているのです。
合法改造をしよう
ではある程度というのは、どの程度かというと、まず煩すぎないということです。
車検がありませんので、車検対応マフラーというのはありません。
ですが騒音規定というのは存在しますので、極端に煩いマフラーは検挙の対象になります。
そして規定は緩やかですが、全長や全幅などの規定は法規にあります。
また積載規定もありますので、過度のデコレーションはこれに触れる場合があります。
なにより大切なのは、安全であることです。
歩行者や周囲の車両の安全を妨げる物の装着や、運転の障害になるような改造は、検挙の対象になります。
自分ではファッションで装着したものが、接触した際に傷つけやすい物などがそれにあたりますので注意してください。
原付はコスト的にも法律的にも改造がしやすい車種です。お手軽感と同時に極めると奥が深い車種でもありますので、くれぐれもはまり過ぎにはご注意ください。