カワサキ W400は、クラシカルなデザインと扱いやすさを兼ね備えた中型バイクとして、多くのライダーに愛されてきました。特に女性ライダーからの支持が高く、エレガントな佇まいと乗りやすさが魅力のモデルです。この記事では、W400の特徴、シリーズの歴史、そして評価について詳しく解説します。
クラシカルなデザインと独自の魅力
W400はそのデザインが大きな特徴のひとつです。丸型ヘッドライト、タンクの曲線、メッキ仕上げのパーツが、どこか懐かしい雰囲気を醸し出しています。レトロな見た目でありながら、現代の技術が組み込まれているため、初心者ライダーにも優しい設計になっています。
特に注目されるのは、バランスの取れたサイズ感です。W400のシート高は765mmと比較的低めで、足つきの良さが女性ライダーに好まれています。また、ハンドル位置やライディングポジションが自然で、長時間のライディングでも疲れにくいのが特徴です。このような細部への配慮が、男女を問わず多くのライダーに支持されている理由といえるでしょう。
Wシリーズの歴史とW400の位置づけ
W400は、カワサキが誇る「Wシリーズ」の一員です。このシリーズは、カワサキが1960年代にリリースした名車「W1」にルーツを持ちます。W1は、その当時としては珍しい大型バイクとして人気を博しました。その後、カワサキはW650、W800とシリーズを展開し、クラシカルなデザインを受け継ぎながら現代的な性能を融合させたバイクを提供してきました。
W400は、2006年に登場したモデルで、中型免許で運転可能な排気量399ccエンジンを搭載しています。これは、先行モデルのW650をベースに、中型バイク市場を意識して開発されたものです。エンジンのボア径はW650と同じですが、ストロークが短いためショートストロークエンジンとして設計され、扱いやすさを重視した仕様となっています。
このモデルは、2009年に「ファイナルカラー」として限定仕様の最終モデルが発売され、生産を終了しました。3年間という短い期間の生産ながら、その魅力は現在も色褪せることなく、多くのライダーの心を掴んでいます。
具体的なスペックが示す実力
W400の基本スペックは、その実力を物語っています。空冷4ストローク並列2気筒エンジンを搭載し、最高出力29PS(21kW)を発揮します。この出力は中型バイクとして十分でありながら、過剰ではないため、初心者でも扱いやすい設定です。
また、燃費性能も優れており、国土交通省の測定基準では60km/h走行時にリッターあたり35kmという数値が示されています。このため、14Lのタンクを満タンにすると約490kmもの航続距離が期待できます。通勤やツーリングに適しており、幅広いシーンで活躍するモデルといえます。
さらに、乾燥重量が193kgと軽量化が図られていることもポイントです。これにより、取り回しがしやすく、駐車場や狭い道でもライダーにストレスを感じさせません。
ライダーからの評価
W400は、その乗り心地とデザイン性から非常に高い評価を受けています。ライダーから寄せられるレビューでは、特に以下の点が評価されています。
1. デザインの良さ
「クラシカルな見た目が気に入って購入した」という声が多く、他のバイクとは一線を画すデザインが支持されています。クローム仕上げのパーツやタンクの塗装は、所有する喜びを感じさせるディテールです。
2. 取り回しの良さ
シート高や重量のバランスが良いため、小柄な女性ライダーでも安心して乗れる点が評価されています。また、足つきが良いことで信号待ちや渋滞時の不安感が軽減されるといった声も多く聞かれます。
3. メンテナンスのしやすさ
空冷エンジンであるため、構造が比較的シンプルで整備がしやすいのも魅力です。また、W400のカスタム性が高いことから、オリジナリティを加えたカスタムを楽しむライダーも少なくありません。
女性ライダーに人気の理由
W400が女性ライダーに特に人気が高い理由は、そのバランスの良い設計にあります。シート高の低さはもちろん、エンジンの振動が少なく、快適なライディングを提供してくれる点も挙げられます。また、見た目の可愛さやカジュアルな雰囲気も、女性にとって親しみやすいポイントです。
さらに、中型免許で乗れるという手軽さも人気の要因です。中型バイクとしては重量も比較的軽量なため、初めて大型に挑戦する女性ライダーにも適しています。
現在も愛され続ける理由
W400は生産終了から長い年月が経っていますが、その人気は衰えることを知りません。中古市場ではプレミア価格がつくこともあり、その価値の高さがうかがえます。また、パーツ供給が比較的安定しているため、旧車としても維持がしやすい点が魅力です。
現代のバイクにはないクラシカルなデザインやアナログな乗り味が、多くのライダーの心を掴み続けています。特に、W650やW800にはないW400だけの魅力が、長く愛される理由となっています。
まとめ
カワサキ W400は、そのクラシカルなデザインと扱いやすさで、多くのライダーに愛される名車です。特に女性ライダーからの支持が高く、初心者でも安心して乗れるバイクとしての地位を確立しています。Wシリーズの歴史を受け継ぎながら、中型バイクとして独自の魅力を発揮するW400。
もし、クラシカルなバイクに興味があるなら、W400は間違いなくその選択肢に入るでしょう。その魅力は時代を超えて、これからも多くのライダーに愛され続けるはずです。