KYMCO ターセリーS125の特徴
KYMCO ターセリーS125は、2018年に大径ホイールを装着したヨーロピアンスタイルのスクーターとして台湾の「キムコ」から発売されました。
日本ではターセリーS150という軽二輪に該当するモデルも販売されていますが、ターセリーS125はその名の通り125ccの原付二種スクーターです。
なお、ターセリーとは日本向けの呼び名で、ヨーロッパでは「ピープル」という名前ですでに販売されていました。
そのため、石畳の多いヨーロッパの街並みを走ることを想定し大径ホイールが装備されたのと、前後のブレーキがディスク式、またABSまで標準で装備されているのです。
前輪には16インチ、後輪には14インチという大径のホイールが特徴ですが、これは国産の現行車には存在しない大きさです。
どこのメーカーも前輪が12~14インチのスクーターが主流なので、跨った時の目線の高さがスクーター以上になります。
また、タイヤが大きいのと併せてショックの吸収に配慮したサスペンションを採用していますが、これもヨーロッパの石畳での走行を想定した工夫でしょう。
エンジンは出力特性と環境性能に優れた新型で、キムコの「レーシングシリーズ」で評価の高いエンジンをもとに開発されました。
8.3kw/8,500rpmが最大出力です。
そのほか、こちらも国産車では珍しいナックルガード、ロングスクリーン、トップケースなどが標準装備となっています。
それでいて約27万円という価格は、非常にコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
KYMCO ターセリーS125の魅力
前後輪とも大径ホイールを履いているだけに、乗り心地が安定しているのが第一の魅力です。
直進安定性に優れ、多少路面の荒れたところでもまったくブレずに通過できます。
もともと石畳での走行に適したバイクですので、日本の一般的な舗装道路なら気になることはないでしょう。
原付二種スクーターということを考えると、抜群の走破性です。
車体重量が130kgもあるため安定感には優れていますが、軽量のスクーターに比べると加速性能はやや劣ります。
しかし、スピードに乗った時の安定性は非常に高いです。
また、大柄なサイズに反してコーナーリングはスムーズで、多少きつめのカーブでも難なく曲がれます。
ABSを標準装備している125ccスクーターという点も大きな魅力で、急ブレーキをかけてもタイヤがロックする心配がなく、穏やかに減速します。
2人乗りの時も同乗者に不安を与える心配はないでしょう。
なおシートの高さが790mmと国産車と比べるとやや高いため、背の低い人の場合、地面に足が届かない恐れがあります。
その場合、できるだけシートの前の方に座るのがおすすめです。