ホイールのメンテナンス
日常生活にバイクを利用する、という程度の人であれば、ホイールベアリング部分が大きく損傷したり、汚れてしまうということはあまりありません。
しかし、普段から長距離乗りをするという人や、天気の悪い時にも乗るという人の場合には、この部分に問題がないかどうかを気にする必要があります。
ベアリングがグリス切れを起こしてしまい、大きく劣化することになると、ホイールの回転自体にも問題が発生することになるためです。
それでは、ホイールベアリングのメンテナンスの手順について紹介します。
ベアリングのメンテナンス
まずはベアリングの復元を行うことになりますが、この際にはハンマーで叩く場所について注意をする必要があります。
インナーレース部分を叩いてしまうと、ベアリング自体に対しても衝撃が伝わってしまい、損傷してしまう可能性があるためです。
必ずアウターレース部分を叩くようにして、かつ重点的に叩くのではなく、平均的に叩くようにすることが重要です。
偏りが発生するとやはり損傷が起こりやすくなるため、注意しなければなりません。
長時間走っていると、ベアリングの内部のグリスの状態が劣化してしまいます。
固着が起こって潤滑不良が発生することになるため、この部分をチェックしておきましょう。
もしグリスの潤滑が足りなくなっているようであれば、この交換が必要となります。
ベアリングには、シールタイプとノンシールタイプという二つの種類があります。
要するに封がされているかどうかの違いです。
ノンシールタイプの場合には内部のクリーニングがし易いですが、シールタイプの場合には多少しにくくなっています。
ただし、できないわけではないため、専用の道具を用意してメンテナンスが出来るようにすると良いでしょう。
シールタイプのメンテナンスを行う場合には、ピックアップツールを利用して行います。
シール自体にダメージを与えてしまうことがないように取り外しを行って清掃を行うことが重要になります。
いずれの場合にせよ、古くなったグリスを洗い流し、新しいグリスを入れるというグリスアップという作業をするのがホイールベアリングメンテナンスの基本です。
ベアリングのみを洗浄するという場合には、容器を用意して洗浄を行うようにしましょう。
垂れ流しで洗浄を行うと、洗浄液の消耗が激しくなってしまうため勿体無いです。
この時、どのようなグリスを利用するのか、というのが重要なポイントの一つとなります。
あまり質の良くないグリスを利用していると、劣化するのも早くなってしまい、またメンテナンスを行うまでの期間が短くなってしまいます。
ある程度高額であっても、性能の高いグリスを使った方が結果的に良い場合も多いです。