YAMAHA SR400の概要
SR400はヤマハが1978年から長年販売を続けてきた単気筒エンジンのバイクです。
発売以来、一貫して変わらないシングルエンジンとスタイリングが大きな特徴で、その変わらなさを愛するライダーが今も多くいます。
細かい点でいえば、ドラムブレーキだったのがディスクブレーキになったり、燃料の供給をキャブレター式からインジェクション方式に変えたりしたことなどが挙げられますが、基本は古き良き時代のバイクとして変わらぬ姿を維持し続けているのです。
SR400は、決して速いバイクではありません。
しかし、街乗りや峠道での軽やかなハンドリング、心地よいエンジンの振動がたまらないと評価する声が多いです。
最新の電子制御装置といったものとは無縁で、ライダーがすべて自ら操作して動かします。
そこが、自分でバイクを操っている感を重視する人に受けているのでしょう。
SR400は価格が安いのも大きな特徴で、新車で60万円を切る価格というのは250ccバイクと比べてもかなりお買い得です。
また、メカニズムがシンプルなので維持費もあまりかかりません。
車体が軽く取り回ししやすい点も、日常の足として使いやすいと評価されてきました。
YAMAHA SR400の歴史と魅力
YAMAHA SR400が初登場したのは、前述のとおり1978年です。
当時はまだ大排気量の単気筒エンジンを搭載したオンロードモデルがなかった時代ということもあり、大きな注目を集めました。
前述のようにブレーキや燃料供給の方式などに変更はありましたが、基本的な設計は同じままロングセラーを続けたモデルです。
一度2008年に生産終了がアナウンスされましたが、翌年末には排ガス規制に対応して生産が再開されました。
しかしそれも束の間、2021年には国内仕様のモデルの生産終了が発表されました。
現行のシンプルなデザインのままではABSの標準装備が難しく、新しい排ガス規制にも対応できなかったがためにやむなく終了となったと考えられています。
残念ながら生産終了となってしまったSR400ですが、そのシンプルなデザインと扱いやすさに依然としてファンは多いです。
キックスタートのみ、という点に懸念を感じる初心者もいるかもしれません。
しかし、慣れてしまえばどうということはないでしょう。
また、車体が軽量なこともあって女性でも手軽に扱えるのが魅力です。
SR400の魅力として、その独特のエンジン音を挙げる人も多数います。
「ブオーン!」といったうるさい音ではなく、しっとりとした「ドコドコ」という単気筒エンジンならではの音です。
またエンジン音だけでなく、走り始めてからの加速感と振動こそが魅力だと高く評価する人も少なくありません。